フェリックスと結婚して姓がロイエンタールとなったヨゼフィーネだが、軍では旧姓のビッテンフェルトで通している。従って士官学校では、学生達からは『ビッテンフェルト先生!』と呼ばれ、慣れないながらも少しづつ教官らしくなってきたヨゼフィーネである。
新婚の初々しさが生活にもにじみ出ているこの時期、新妻が夫に訊ねる。
「フェリックス、今度スーザンを食事に招待したいんだけれど、いいかしら?」
「スーザン?あぁ、君がいつも話している士官学校の教官のゲーテル少佐の事かい・・・」
「そう、彼女、あなたに逢いたがっているの・・・」
「へえ~、招待するのは構わないが、君が食事の支度しているとき、俺が相手するんだろう?初めて逢う彼女と俺とで間が持つかな・・・」
「その心配はないと思うわ。多分、フェリックスは聞き役になっていると思うけど・・・」
「そんなに凄いのか?」
「ええ・・・」
妻からスーザンの饒舌家振りを聞いていたフェリックスが、少しばかり臆する。しかし、(フィーネの同僚だし、士官学校での様子も聞く事ができる。食事の相手くらいは仕方ないか・・・)と思い直し「招待すればいい!歓迎するよ」と了承した。
「ありがとう、フェリックス!」
早速、ヨゼフィーネは、夫婦の休みが重なる日を選んで、スーザンを新居に招待した。
ロイエンタール家に招待されたスーザンが、夫妻を前に和やかに歓談している。尤も、フェリックスとフィーネは相槌を打つぐらいで、ほとんどはスーザンが喋っている状態であったが・・・。
そのうち話題が、士官学校で学生達が宇宙実習で使う練習艦の話になった。この練習艦はだいぶ年季が入っており型も古く、学生達は勿論、教官達からも不満が出ている問題の艦である。
士官学校としては、新しい艦との交換を何度も本部に願い出ているのだが、『予算がない!』と言われては先送り状態が続いている。
「毎年、『今年こそは!』と意気込んで、新しい練習艦の購入を希望しているんだけれど、今回は本部が<士官学校で予算の一部を負担するという条件付きで許可する>と言ってきたの・・・」
スーザンが、フェリックスに訴えるように説明する。
「負担金の一部って、いくらぐらいになるの?」
「それが練習艦購入費の10%も!しかも、こちらの負担額で、練習艦の購入費が決まってしまうのよ!」
本部のやり方に怒りモードのスーザンである。
「士官学校の負担額で、練習艦のレベルが決まるのか・・・。まぁ、最近は議会でも、軍の予算削減の声が多くて本部も大変だからな・・・。ちなみに、士官学校としては、いくらぐらいなら負担できるんだい?」
「予算は今までの積立金に、今年のチャリティーの収益金が例年通りだと予想して・・・このくらいかしら・・・」
スーザンが、目の前の二人におおよその予算を提示する。
「う~ん、厳しいな・・・これだと、多分中古艦になる・・・」
「おそらくね。でも、学生には、新しい練習艦で宇宙実習をさせたいんだけれど・・・」
「そう、最新式の機材で学んだほうが、配属後も応用が効いて、学生の為にも軍全体の為にもなるのにね・・・」
スーザンとフィーネが口々に愚痴を言う。お互い教官同志、学生への想いは一緒である。
「只、この額はおおよその見積もりであって、今年のチャリティーパーティーは勝負に出るつもりなのよ!なんたってワーレン元帥が学長になって初めての催し物だし、挨拶がてらのお客様がかなり増える筈。それに、元帥の地位までいったお方が学長だから、客層も今までとは違ってくると思うわ。きっと集まる寄付金の額も、予算をかなり上回ると計算しているんだけれど・・・」
スーザンの希望的な観測に、フェリックスもヨゼフィーネも何とも言えず、頷くだけだった。今年のチャリティーパーティーの実行を任されている責任者のスーザンとしては、力が入っているらしく、フェリックスに参加を頼み込んだ。
「フェリックス!フィーネのパートナーとしてあなたにも、このチャリティーパーティーを手伝って欲しいの!あなたは社交界に顔が効くし、パーティーでの接客にも場慣れしているでしょう。是非、お願いしたいんだけど、都合はどうかしら?」
「えっ、俺?・・・ちょっと待って、予定を確認する・・・」
フェリックスが手帳を取り出し、自分のスケジュールを確認する。
「う~ん、この日は陛下の視察に同行する仕事が入っている・・・」
「あら、残念ね・・・」
スーザンががっかりした様子で肩を落とした。
「フィーネ、済まない・・・」
「いいのよ。仕方ないわ。お互い、自分の仕事が優先よ・・・」
ヨゼフィーネはそう言うと、立ち上がった。
「さて、そろそろ食事にしましょう!」
準備を始めるヨゼフィーネに、スーザンが「私も手伝うわ!」と言って立ちあがろうとした。
「大丈夫よ!スーザンはお客様なんだから、座ってて!それに、そんなに手の込んだもの作っていないし・・・」
ヨゼフィーネが肩をすくめて笑った。
ヨゼフィーネが台所に消え、その場が二人になったところで、スーザンがフェリックスに話しかける。
「フェリックス、今回のチャリティーパーティーは、あなたが学生達に睨みを利かせるいいチャンスだと思っていたのに、参加できなくて残念だったわ・・・」
「ん?『睨みを効かせるいいチャンス』とは、どういう事だい?」
意味が分からないフェリックスが、スーザンに質問する。
「今までフィーネに目をつけている男子学生達の前で、『フィーネは俺の妻だ!』と強調すれば、あなたのその姿を見て、『敵わない…』とあきらめる学生も出てきたかもしれないのに・・・」
「なんだ?それは・・・」
(はぁ!?フィーネに目をつけている学生!?)
「だって仕方ないわよ。おっさんばかりが多い教官の中で、フィーネみたいな若くてスタイルも良い、可愛い教官が来たら、学生達の目の色が変わるって!」
「いや、だが、フィーネはもう俺と結婚しているんだし・・・」
「あら、男子学生が年上の女性教官に憧れるのって、誰でもかかる麻疹<はしか>みたいなものでしょう。旦那の存在なんて目に入らないわよ!それに学生達は、あなたが嘗ては<社交界のスターだった!>って事、知らない子がほとんどだし~」
(『嘗ては・・・』って過去形かい!・・・)
「今のフィーネは、どことなく新婚の初々しい色気も漂って・・・若き青少年達にしてみれば、そそられて堪らないわよ・・・」
(そ、そそられる!!)
「今回のチャリティーパーティーでは、四年生の学生達が世話役として来客をもてなす予定だから、夫のあなたがフィーネの隣にいて存在をアピールすれば、いい牽制になると思ったんだけれど・・・。下の学年の子たちは、四年生を差し置いて、フィーネにモーションをかける事はないだろうし・・・」
「ス、スーザンは、俺が青臭い学生を相手に、心配しているような夫に見えるのかい?」
フェリックスが冷静を保ちながら、スーザンに問いかける。
「あら、ニーベルング艦では、毎回フィーネを送り迎えして、一緒に乗り組む男性陣に睨みを効かせていたじゃない!フィーネは初心<うぶ>で男心に疎いから、『フェリックスは優しい・・・』って勘違いとかして、まさかあなたが、自分の同僚に牽制を掛ける為に、毎回送り迎えしていたとは思ってもいないでしょうね・・・」
にこやかに笑うスーザンに、フェリックスは言葉を失った。
「大丈夫!あなたが<フィーネにベタぼれしている!>って事も、知っているから安心して!」
(なんなんだ!?この女は~)
スーザンに、自分の弱みを握られているような気持ちになったフェリックスは焦ってしまった。
そのタイミングで、フィーネが台所から食事を運んできた。
「お待たせしました♪さあ、食べましょう!」
三人で食卓を囲みながら、会話をする。
「ねぇ、二人とも、さっきは何の話で盛り上がっていたの?」
ヨゼフィーネが二人に訊いた。
「いえ・・・『今回のチャリティーパーティーが、あなたたち夫婦のお披露目に丁度良かったのに・・・』って話をしていたの・・・」
スーザンが、フェリックスにウィンクして、先ほどの話題を誤魔化す。
「お披露目?」
「だって、あなた達、結婚式を挙げていないから夫婦揃ってのお披露目も、まだしていないのでしょう?チャリティーパーティーには軍のお偉いさん達も来るし、二人揃って挨拶するのにはいい機会かな~って、他人事ながらそう思っていたの・・・」
「そういえば、確かにそうね・・・。でも、今回はフェリックスの仕事の都合もあるし、お披露目はそのうちにでも・・・」
「そうやって引き延ばしていると、タイミングを逃すものよ。<結婚した!>っていうお知らせなんだから、早めに終わらせたほうがいいのよ!」
スーザンの言葉に、思わずフェリックスが頷いた。
「確かにスーザンの言う通りだ!それに、今回のチャリティーパーティーは、ワーレン元帥が学長という事で、うちの親達も義父上も出席するだろう。軍の関係者が揃っているし、夫婦二人揃って挨拶回りするにはいい機会かもしれない・・・」
フェリックスの言葉を受けて、すかさずスーザンが二人に説明する。
「そうでしょう!貴族主催の社交界のパーティーで、興味津々の御婦人たちに囲まれてフィーネをお披露目するより、士官学校主催のこっちのパーティーの方が何かと都合がいいし、あなた達も精神的に楽でしょう!」
スーザンの勧めに、二人とも首を縦にして納得していた。
(俺は昔から、同じ業界である女性軍人には手を出していないし、過去に関係があった御婦人達とも士官学校主催のパーティー会場では、かち合うようなこともないだろう・・・その点でも気は楽かも知れない・・・)
「・・・少々席を外すよ。その日、仕事の調整ができないか、もう少し確認してみる・・・」
その気になったフェリックスが、行動し始めた。
数分後、フェリックスが席に戻り、二人に報告する。
「何とかスケジュールを調整してきた。そのチャリティーパーティーには、夫婦で出席しよう!」
「ホントに大丈夫?・・・ありがとう、フェリックス!」
「良かったわね、フィーネ。やっぱりフェリックスは優しい旦那様ね!」
スーザンの言葉に、ヨゼフィーネが照れくさそうに頷いた。フェリックスもそんな妻を見て、まんざらでもない顔になる。
「こちらも助かったわ。二人には、ワーレン学長の傍にいて、お客様の接待をお願いするわ!フィーネ、あなたは、ドレス姿でおめかしして来るのよ」
「えっ、私は正装用の軍服を着るんじゃないの?」
「女性教官はどちらでもいいのよ。私は学生達を指揮するから動きやすい軍服にするけど、あなたは色っぽいローブデコルテがいいわ!ねぇ、フェリックス!」
「うん、そうだな。軍服姿もいいけれど、パーティーではドレス姿の君をエスコートしたいな!」
「わかったわ・・・。ドレスにするわ・・・」
(仕方ない・・・)といった様子でヨゼフィーネが了承した。
その後、ヨゼフィーネは再び台所に向かった。
またしても二人になったところで、今度はフェリックスがスーザンに話しかける。
「しかしスーザン、君は舌戦が得意そうだね。軍人にしておくのは勿体ないな・・・」
「それって、一応、ほめ言葉として承っておくわね!」
スーザンがにこやかに笑って、フェリックスの言葉をかわす。
「それにしても、君の情報網はかなり広そうだな・・・」
「ええ、これからもっと広がるわよ。なんたって、将来の有望な若手士官の情報が、頭の中にたくさんあるんだもの。彼らが出世する5年、10年後が楽しみ♪」
(・・・敵わないな・・・)
フェリックスは、スーザンにはあっさりと兜を脱ぐことにした。
チャリティーパーティーの当日、気合を入れたフェリックスが、ヨゼフィーネと共にまだ準備中の会場に姿を現した。作業中の学生達は、ドレス姿のヨゼフィーネに気が付くと目をハート形にさせて見とれていたが、連れ立って歩くフェリックスの牽制の眼差しで、慌てて顔を引き締める。
(全く、どいつもこいつも・・・)
フェリックスはヨゼフィーネに注目する学生達に呆れながらも、鋭い目つきで威圧する。
やがて時間になり、大勢のお客が会場を埋め尽くした。
ビッテンフェルトを始め、ミッターマイヤー夫妻、ミュラー夫妻など七元帥達が一同に揃い、ワーレンの嘗ての部下たちも大勢来ていた。皆、寄付金と共に、練習艦の購入の為の嘆願書にも署名して、士官学校の頑張りを応援してくれた。新たに学長となったワーレンの役に立ちたいという気持ちが会場に溢れており、ワーレンの為人がよく表れていた。
ロイエンタール夫妻も、次から次へと押し寄せてくる客に、寄付金のお礼を言いながら挨拶を交わしていた。
そんな中、やけに着飾った年配の御婦人方が団体で、フェリックスの前に現れた。
「フェリックス、ご結婚おめでとう。どうしてもお二人揃った姿が見たくて、ここまで押しかけて来ましたの!」
その派手な団体を見たビッテンフェルトは(なんであのババア達が、ここにいるんだぁ~)と驚き、会場の隅にコソコソと身を隠した。ミュラーは(これが噂のフェリックスのファンクラブのババア達・・・いや御婦人たちか・・・)と遠巻きにその様子を覗った。
「奥様はとても可愛らしい方ですね。ビッテンフェルト元帥の御令嬢で、軍人さんと伺っていましたから、もっと逞しい方かと思っていました・・・」
「ありがとうございます。しかし、皆さん、どうされたんですか?軍人のチャリティーパーティーにいらっしゃるなんて?」
この御婦人達には場違いなパーティーへの参加に、フェリックスは不思議に思って訊ねた。
「あら、社交界で噂になっていたんですよ。今回のこの機会を逃すと、ロイエンタール夫妻の二人揃っての姿は当分見られないだろう・・・って」
(はあ!噂・・・?)
「私はもう何年も前から、フェリックスのお相手を、この目で見るのを待っていたんです・・・。皆さんも、『このチャンスは逃さない!』と仰っていましたので、後から追々来ると思いますよ・・・」
(皆さん・・!?)
悪い予感がしたフェリックスは、心なしか青ざめていた。
フェリックスの予想どおり、徐々に貴族のお客様が増え始め、気が付くと士官学校主催とは思えないほど、御婦人達や御令嬢、そして無理やり連れられて来たと思える彼女達のパートナーなどの多くの貴族達で溢れてきた。皆、ロイエンタール夫妻のお披露目に興味津々らしく、フェリックスもヨゼフィーネも、次々やってくる貴族達を、汗だくで対応する羽目になっていた。
チャリティーパーティーは盛況のうちに終了した。後片付けをし始めた会場内で、スーザンがフェリックスのもとに近寄ってきた。
「あら、フィーネは?」
「学生達からの、記念撮影に借り出されている・・・」
「そう・・・。フェリックス、今日はありがとう、そして、お疲れ様♪」
「スーザン、貴族たちの間で、俺たちのお披露目が噂になっていたらしいが・・・」
「ええ、お客様がたくさん来るようにって、皆さんにあなた方のお披露目の噂を流したのは、私よ!」
(やっぱり・・・)
「それにしてもフェリックス、昔、<社交界のスター>って言われていただけのことはあるわね。でも、以前のあなたって、女性の好みのストライクゾーンが随分広かったのね・・・」
呆れたように呟くスーザンに、(彼女は、俺があの御婦人方とも関係があったと誤解している・・・)そう思ったフェリックスだが、弁解する余力もないほど今日の彼は疲れ切っていた。
このチャリティーパーティーは大成功を収めた。
練習艦購入の為に士官学校が用意した負担金は予想をはるかに上回る金額で、そんなに多くの負担金は集められないだろうとたかをくくっていた軍の本部を慌てさせた。
又、練習艦購入の為の嘆願書に書かれた名簿には、七元帥をはじめ相当なる名前が連なっており、しかも会議では軍の予算削減を提唱していた筈の有力貴族達の名前まであった事にも驚いていた。
ここで予算をケチったら帝国軍の面子に係わるとばかりに、上層部は士官学校に対して、新たに練習艦を配置させる事を検討した。
数日後、所用があって軍の本部に赴いたフェリックスが、廊下でスーザンとばったり出会った。
「ロイエンタール准将、先日はお疲れ様でした。お蔭さまで、予定より遥かに良い練習艦を、手に入れることが出来そうです。ありがとうございます・・・」
チャリティーパーティーの件で礼を言うスーザンに、フェリックスが笑って話す。
「それはよかった。しかしゲーテル少佐、君はなかなかの策士だ。俺たち夫婦は、あのパーティーの客寄せパンダとして、君の手のひらで踊らされた感じがするよ・・・」
そういわれたスーザンは、クスッと笑いながらフェリックスに白状した。
「ロイエンタール准将、あの作戦を立てたのは私ではありません。私はある方の指示を仰いで動いていただけですから・・・」
「えっ、ある方の指示!誰だろう?・・・」
「はい・・・ロイエンタール夫妻のお披露目をエサに、たくさんの貴族達を寄せ集め、寄付金の収益を挙げる作戦を立てたのは、ワーレン元帥我らの学長です」
「はぁ!・・・作戦もなにも、俺がもし、あのチャリティーパーティーに出られなかったら、どうするつもりだったんだ?」
「大丈夫です!その場合の対応の指示も受けておりました。『ロイエンタール准将をパーティーに引っ張り出すには、少しばかり嫉妬心を煽れば、大丈夫だろう・・・』と・・・」
「・・・」
言葉を失ったフェリックスを見て、スーザンが軽く微笑む。
「では、失礼いたします!」
敬礼をして去っていくスーザンを、茫然と見送ったフェリックスであった。
(・・・真面目で律儀者のワーレン学長は、結構したたかなタヌキ親父だった・・・)
<END>
~後日談~
しばらくして、ワーレン学長にあやかってサラマンドル(火竜)と名づけられた真新しい練習艦が、士官学校の学生と共に宇宙への実習に出航した。
見送ったワーレンは、自分も練習艦サラマンドル(火竜)に乗り込んで、宇宙に行きたくなってしまった。
しかし、<学長が宇宙実習を引率するのは、前例がない>という事で、彼は合理的に自分の希望を叶える為、又、新たな作戦を練るのであった。
~あとがき~
男子学生に囲まれている新妻ヨゼフィーネが、心配のフェリックスです(笑)
まさか士官学校へ毎日ヨゼフィーネを送り迎えして、学生相手に牽制する訳にもいかないしね・・・(A^^;)
パーティーでは、ロイエンタール夫妻のお披露目が、客寄せパンダとして有効に働きました!
さすが老練な用兵家ワーレン学長、フェリックスのジェラシーを上手く利用した作戦で、新しい練習艦をゲットしました。
又、見事にその作戦を実行したスーザンにも拍手です!
尚、ビッテンフェルトさえ恐れるフェリックスのファンクラブの御婦人達のお話は<絆<きずな>(5)>に書かれています。