車 体 と 外 装



 フレーム補強は左右計4カ所。2ミリ厚の鉄板をL字型に曲げた物を溶接した。
 効果のほどはハッキリとは体感できていないが、それまでの路面のギャップ通過時にシートがゆらゆらする感じがしなくなるなど、シートレールの剛性が若干上がったような?気がする。悪く言えば、しなやかさが失われた感じだ。
 自家用溶接機で自分で作業したため、溶接部は画像のようにかなりいい加減な仕上がりになっている。
 フレーム溶接後の再塗装は、溶接部にサーフェイサを塗った後に、カー用品の量販店で売られているソフト99製のスバル車用「ライトシルバーメタリック」(スバル純正色番号406)のスプレー缶を使って塗装し、さらにクリアーを重ね塗りした。銀色カタナの純正色である「ブライトシルバーメタリック」(スズキ純正色番号13L)との近似色であるため、広範囲に塗装すれば、元の塗装との違和感がほとんど感じられなくなる。
 デイトナからはカタナの純正色のスプレー缶が販売されているが、シンナーの量が多く、すぐに塗料が垂れてしまい、フレームには上手く塗ることができなかった。
 フレーム補強と合わせて、YRP製のダイレクトマウントキットを取り付けた。フレーム補強と同時に取り付けたので、このパーツ単体での効果はよくわからない。当初は価格の安いTNK製やユニコーン製のフレーム強化バーを取り付けようと考えていたが、走行時にドライブチェーンと干渉し、異音が発生するとのことで、YRP製を選んだ。
 取り付けは完全ボルトオンであるが、フレームに合わせて左右のバーの接合部の調整を2本のボルトで行う必要がある。付属する取り付けボルトが鉄製のキャップボルトだったので、同サイズのステン製のキャップボルトに交換して取り付けた。


(使用パーツ)
・YRPレーシング/810-031-1001 カタナ用ダイレクトマウント補強キット
 ヨシムラのUPタイプのマフラーを取り付けるためには、ノーマルの左右ステップフレームを切り落とさなければならない。ヨシムラからはカタナ専用のステップKITが販売されているが、あえてこれではなく、カタナのカスタムによく流用されているホンダCB1000SF用のステップKITを取り付けた。
 このステップキットを取り付けるためには、画像のようにフレームにステーを溶接する必要がある。3ミリ厚のL型アングル材を溶接したが、マフラーの中間パイプとの干渉をさけるためのステップの位置決めに苦労した。本来はステップをもっと後退させたいが、これ以上後ろにずらすとブーツのかかとがマフラーのサイレンサーに当たってしまう。

(使用パーツ)
・ヨシムラ/559-411-0000 CB1000SF用ステップKIT
 左側ステップの取り付けには工夫が必要だった。それはCB1000SF用ステップKITをカタナに流用するためにはシフトロッドの長さが足りないことと、ホンダ車とスズキ車とではシフトロッドに切られているネジ山が逆になっていることである。スズキ車はシフトリンクアーム側(前)が正ネジ、シフトペダル側(後)が逆ネジなのに対して、ホンダ車はその逆になっているのである。この問題を解決するために、ヨシムラからカタナ用ステップキットのシフトロッドと逆ネジピロボールリンクを取り寄せて取り付けた。

(使用パーツ)
・ヨシムラ/559-191-0500 ロッド、ギアシフト(カタナ用)
・ 〃   / 840-106-4006 ピロボール、Lオネジ6o( 〃 )
 シフトペダルとシフトロッドを連結するためのピロボールリンクをそのままステッププレートに取り付けると、エンジン側のシフトリンクアームとの角度が合わない。車体フレームとシフトロッドとが平行になるように、手持ちの長さ約10ミリのアルミ製スペーサーを間に入れ、ボルトをその分長い物に換えて取り付けて、車体との平行を出した。
 ワンオフ製作のスタビライザーにGSX-Rのフロントフェンダーを取り付けた。このフェンダーは本来17インチ車のパーツなので、18インチのタイヤと干渉しないように位置決めをしてから、スタビライザーの取り付け穴に合わせてフェンダーの穴を開け直して取り付けた。なお、このフェンダーはGSF1200と共通の部品だ。

(使用パーツ)
・スズキ純正/53111-17C21-33J フェンダ、フロント(黒)
 シルバー色のカタナの標準テールカウルは紺色であるが、GSX400Sカタナのテールカウルも同じ紺色で、以前400に間違われたことがある。とても悔しい思いをしたので、400カタナとの差別化を図るためにテールカウルを黒色の物に交換したいと考えていた。ところが、いざパーツを注文すると、その時点ではメーカー在庫が無いという回答が・・・。半ば諦めていたところ、同じ県内に住むやまちんさんが、GSX750S2(16インチの750カタナ2型)のテールカウルを快く譲ってくれた。(やまちんさんに感謝!)

(使用パーツ)
・スズキ純正/45511-49300-291 カバー、シートテール(黒)
 国内仕様SRのシートは、タンデム部こそビニール地になったものの、座面は従来のスポンジ素材で、雨天走行時はシート自体が水を含んで、尻までもが濡れてしまう。以前、色を指定してビニール地の素材に張り替えてもらったことがあるが、素材の厚みが薄いためにシワが寄りやすく、タンデム部の滑り止めの3本のくぼみも消えてしまった。
 その後、程度のよい1100SDの純正シートが手に入ったので、現在はこのシートを取り付けている。座面が濃いブルー、タンデム部が薄いグレーで、全面がビニール地になっており、何よりもシートベルトを取り外したときに残るホックも初めからないので、自分としては満足している。なお、このSDのシートは、現在メーカー廃盤となっているようだ。


(使用パーツ)
・スズキ純正/45100-49300-86Y シートASSY(ブルー&グレー)
 リアが跳ね上がっていた方が格好良く見えそうなので、TNK製のテールアップキットを取り付けてみた。画像のように、専用ステーでシートロックを持ち上げ、シート本体とシートレールの間にスペーサーを挟んでシートを持ち上げるとともに、リアフェンダーをアルミ片で挟んで上方に移動させるというだけの単純な発想のパーツである。2名乗車時の強度に不安がないわけでもないが、よく考えられたアイディア商品だと思う。

(使用パーツ)
・TNKエンジニアリング/テールアップKIT(1100カタナ用)
 上記のテールアップキットの取り付けと同時に、フェンダーレスキットもTNK製のFRPで作られた物を取り付けた。取り付けは、ノーマルのフェンダーを取り外し、このフェンダーレスキットと取り換え、ナンバープレートを移植するのみである。ナンバープレートを取り付ける付属ステーは、そのままだとナンバープレートの角度が族車のようになってしまうので、適度にステーを折り曲げて対処した。

(使用パーツ)
・TNKエンジニアリング/フェンダーレスKIT(1100カタナ用)
 ヨシムラのステップキットを取り付け後、左側チェンジペダルとノーマルのサイドスタンドが近づき過ぎて、シフトチェンジがやりにくくなってしまった。
 カタナに使えそうな、スプリングが車体外側に付いている他車のスタンドを探していたところ、18インチのレーサーレプリカであるカワサキZXR750(GPX750のサイドスタンドも同部品)のスタンド(画像下)が使えそうだったので試しに取り付けてみた。取り付けに際しては、フレームのステーをサンドイッチするコの字型接合部の幅が若干狭いので、その部分を軽くグラインダーで削る必要があった。スタンド戻し忘れ防止スイッチを押すステーとステップのはね上げバーは廃材を利用して溶接した。
 しかし、このスタンドはスタンド自体に角度が付けられており、シフト操作のときにブーツのつま先がスタンドに触れてしまう。結局、このサイドスタンド取り付けても、シフト操作はさほど改善されなかった。停車時にスタンドを立てた時の車体の傾きが若干大きくなったが、強風時を考えるとこの方が安心できる。


(使用パーツ)
・カワサキ純正/34024-1214 スタンド
・ 〃      /92144-1127 スプリング
・ 〃      /92001-1788 ボルト
 フロンのトスクリーンを三菱CANOPY製のチタンコートに交換した。走行時の振動によってボルト穴付近にクラックは入らないように、スクリーンの裏側に付く防振ラバーを新たに4個取り寄せ、スクリーンを表裏の両方から挟んで固定した。取り付け後、約1万キロ走行したが、現在のところボルト穴付近にクラックはまだ入っていない。スクリーンの縁にノーマルと同じくモールを取り付けないと車検に通らないという話もあったが、このままで何ら問題なく車検に通った。
 スクリーンの取り付けには、サビやすいカタナ純正の鉄製キャップボルトに代えて、油冷GSX−R純正のステンレス製のキャップボルトを使った。


(使用パーツ)
・三菱CANOPY/カタナ1100用チタンコート・スクリーン
・スズキ純正  /09320-05008 クッション(4個)
・  〃     /09139-05025 ステンレス製スクリーン取付ボルト(GSX-R用、4個)