2004年版

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[大賞]年間マイベスト [金賞]私好み [銀賞]損なし [銅賞]ハズレぎみ [賞外]大ハズレ

コラテラル

短髪の銀髪、ノーネクタイのスーツ姿で非情な殺し屋、トム・クルーズが演じるこのキャラクターは、この映画を北野武風バイオレンス映画ではないかと思わせる。血糊ビチャビチャのあの手の映画が嫌いな人はちょっと敬遠したかもしれない。
そりゃちょっとは暴力的なシーンがないわけじゃないけど、そういうものを中心とした映画ではありません。着々と打たれた布石が息をのむラストに向かって次々に活きていく正統派のサスペンスに加え、冷酷な殺し屋と善良なタクシードライバーの心理的な駆け引き、さらに大都会の夜の虚無を丹念に描きこんだなかなかの秀作。少し変わった味のする良質のハードボイルドです。マイケル・マン監督はけっこう偉いやつかも。
普通の人なのに否応無く事件に巻き込まれていくタクシードライバーをみごとに演じたジェイミー・フォックス、なかなか良し!今後注目すべき俳優さんです。

銀賞

シークレット
ウインドー

やっぱりジョニー・デップは、若手“不気味”俳優ナンバー1でありましょう。画面に登場した途端に、なんか怪しいものなぁ。
映画が始まる前、“Columbia”のロゴ(自由の女神のコスプレみたいなヤツ)で、すでに微かに聞こえてくる車のワイパーが擦れる音・・・不気味。四+五の九拍子(だと思う)の不安定なテーマ音楽・・・不気味。なにがなんだが分からないままに唐突に始まってしまう滑り出し・・・不気味。そして、変なヤツをやらせたら右に出るものはない、ジョン・タトゥーロ、黒いつば広の帽子をかぶり、ドロンとした目で、南部なまりのあまり口を開けない喋り方・・・チョー不気味。
お化け屋敷・肝試し風怖がらせの連続技を期待して行くとちょっと違うけれども、じわじわとくる恐怖がお好みの方にはこれはお薦めの1本ですぞ!

うーん・・・・・・不気味!

銀賞

ヴィレッジ

M・ナイト・シャマラン監督には前ニ作「アンブレイカブル」「サイン」ですっかりやられてしまった。デビュー作の「シックス・センス」が素晴らしかっただけに、二本とも“完全個人的”に「金返せ〜!」級だったのがほんとに残念でしたよ。
そろそろ当たりがきてもいい頃合い、と思って観た「ヴィレッジ」!
良かったねぇ!これは観て損無し!
けっこう豪華な俳優陣がそれぞれの役柄をみごとに演じていたことに加え、ヒロインを演じたプライス・ダラス・ハワードの好演がひときわ光る。単純なスリラー映画と一線を画す、シャマラン監督の面目躍如の一本です。
予告編をザッと観て「これは、一体どういうこと・・・?」と頭を「?」でいっぱいにして本編を観ればなお良し!!

金賞

スウィング
ガールズ

ひさしぶりの日本映画です。和田誠監督「真夜中まで」以来三、四年ぶりだ。
矢口史靖監督の前作「ウォーター・ボーイズ」は観ていないが、たいそう面白かったそうだし、山形の女子高生が「ジャズ、やるべぇー!」とビッグ・バンドを結成するシチュエーションに惹かれて観にいったのだが・・・・・・。
うーん、ちょっと映画全体おおざっぱだよねぇ。そこここにちりばめられた軽いギャグも思いきって笑えない感じがしたし、竹中直人をはじめ、小日向文世、渡辺えり子など脇を固めるすごいキャストは贅沢だけど、もったいない使われ方だったと思うなぁ。もうちょっと時間をかけてこっちが考えつかないようなアイデア、意表をつくストーリー展開が欲しかった。
演じた女の子たち(男子ひとり)が特訓を重ねて実際に演奏しているというのは、これは大拍手。もしかしたらメイキングのほうが面白くて感動的だったりして・・・・?

銅賞

テイキング
ライブス

アンジェリーナ・ジョリー演ずる女性FBI捜査官イリアナ・スコット、名作「羊たちの沈黙」の流れを汲んでいるわけだが、キャラクタとしては「羊たち…」のクラリス・スターリング捜査官の複雑で底の深い個性にはやはり及ばなかった。熱演はしていたし、彼女独特のコケティッシュな部分もずいぶん観せてくれたけど・・・・・・・・・・・・・・・

あとはひとことも書けません。そういう種類の映画だっちゅうことです!

銅賞

ヴァン
ヘルシング

こういう映画に期待し過ぎは禁物!そう心に誓って観たら、うん、なかなか面白く観れた。いわゆるジェットコースター・ムービーですな、これは。今思えば作りは相当粗いのだが、観てる最中は辻褄が合っていようがいまいが次から次への高速展開についていくのが精一杯。もう細かいことなんか考えちゃいられんのだよ。荒唐無稽プラス奇想天外映画は、このものすごいスピード感が不可欠なのだと改めて認識させられた次第。荒業・力技は承知のうえで仕掛け、仕掛けの連続で楽しませるスティーブン・ソマーズ監督はさすがです。
主役のヒュー・ジャックマン、アップになるとなんだかお人よし顔なので少しガクッ、ヒロインのケイト・ベッキンセールは逆に顔が怖過ぎ、敵役の女吸血鬼よりずっと吸血鬼っぽいもの。
私としては好みの映画ではございませんが、変身モンスターうじゃうじゃ系映画好きの方にはご推薦いたします。

銅賞

華氏911

予告編を観た印象では、G.ブッシュをおちょくりまくって終始する映画のように思っていたが、実はとてもシリアスで、現アメリカ大統領を徹底的に批判することによって自分勝手な方向をもっともらしい理由をつけて強引に押し付けあっている人間の愚かさを浮き彫りにしたけっこう重いものだった。財力があって力の強い者は安全なところにいて大義を叫び、貧しく力の無い者が結局は危ない矢面にたつことになるのだなぁ。
さまざまな切り口で大国アメリカの横暴で傲慢な側面を「これでもか!」と見せられると、大統領選でたとえ新しいリーダーに変わったとしても、総体は変わらんのじゃないのかと思ってしまうよ。
ま、日本も他人様のことは全然言えないわけですが・・・。

銅賞

キング
アーサー

円卓の騎士たち、魔剣エクスカリバー、魔術師マリーン、心躍る夢と冒険のアーサー王伝説・・・これまで何度も映画化されたこの物語を先進の映像技術がさぞ魅力的な作品にしているにちがいないと思って観にいったのに、肩透かしの連続で椅子から崩れおちそうだったよ。キング・アーサーは現実にいたのだ、という主張はわかるけど、こういう映画を観にいく人はほどよく味付けされたファンタジーを期待して映画館にいくのだと思う。リアルな戦闘シーンだけがやたら目立ってしまうのはちょっと勘弁!(それも「HERO」みたいなアクション映画で観たことあるよ!というのが多すぎ)
アーサー王を演じたクライヴ・オーウェン 、あまりにモッサリ男でカリスマ性が感じられない。円卓の騎士たちが彼のために命を賭ける気になるとは思えませんな。高倉建ハリウッド版の俳優さんはもっと他にいるでしょうに・・・!

賞外

ドラムライン

アメリカン・フットボールのハーフタイムショーのマーチングバンドは、テレビでちょっと見ただけでもすごいのだから、映画ならきっと大迫力映像で度胆をぬかれる快感を味わえるだろうと思っていたのに、これが案外チマチマ…。よくあるストーリーで先は読めちゃうのだから、映像の見せ方に工夫がなくっちゃねぇ。
主人公の天才ドラマー少年の天才ぶりもいまいち伝わってこないし、これ系の映画の鮮やかさ、かっこよさみたいなものを、いろいろ細かいエピソードは省略しても、まず前面に出して欲しかった。
でも、本場もののマーチングバンド・パフォーマーたちが実際に演奏しているわけで、いま学校などでマーチングをやっているブラスバンドの人たちには、けっこう参考になるとは思うけど。

賞外

シー
ビスケット

この映画は二月に見ていたのをうっかりここに載せるのを忘れていたものだが、今年見た中でけっこうマイベストに入る一本なので遅れ馳せながら報告。
一頭の天才競走馬を軸に夢破れた三人の男達が出会い、再び夢と生きがいを取り戻す…いかにもハリウッド的で、ありがちな筋立てだが、話の運びのうまさ、丁寧なエピソードの積み重ね、ジェフ・ブリッジス、クリス・クーパー、トビー・マクガイアの新旧名優たちの好演で、さわやかな感動を呼び起こす。なかなかいい映画でしたなぁ。
ことに時代遅れの牧童役のクリス・クーパーがすばらしい。ちょっと見恐い顔だが、いつもまぶしそうな眼をしていて、男の優しさが照れくささの中から少しずつあふれ出てくる感じがとても良い。ファンになりました。
紅一点、エリザベス・バンクスの愛らしさと美しさも印象的。

金賞

ウォルター少年

夏の休日

「スクリーンで観たい脚本No.1に選ばれた」というキャッチコピーの割には、イマイチだったなぁ。
心優しい二人の偏屈頑固じじい、マイケル・ケインとロバート・デュバールは確かにいい味だし、ハリー・ジョエル・オスメントの芸達者ぶりもよくわかるのだが、映画全体のバランスがうまくとれていなかった気がする。映画は所詮“絵空事”だが、あり得ない話でも観客をひきずりこむリアリティーがなくちゃねぇ。ハブ爺さん(R.デュバール)のセリフに「それが真実か、そうでないかより、信じることが大切だ」みたいなのがあったけど、「もうちょっと信じさせてよ」って思ってしまったよ。
でも、部分、部分のエピソードはおもしろいので、そこいらへんはなかなか楽しめます。

銅賞

真珠の
耳飾りの
少女

ヨハネス・フェルメールの絵は36点しか現存せず、どれも傑作の名に恥じない。中でも「真珠の耳飾りの少女(青いターバンの少女)」は、ハッと息をのんだ瞬間の少女の表情が印象的な美しい絵だが、その1枚の絵から紡ぎだしたこの物語の原作者トレイシー・シュバリエがまず凄い。さらに登場人物の心の微妙なゆらぎを繊細に描ききった監督ピーター・ウェバーもなかなかの人である。単なる“絵解き”の映画ではありません。
優しい光に包まれた「静謐」の画家、フェルメールの世界がそのまま映像になったような美しい画面の中、脇をかためるすばらしい演技力の俳優、女優に囲まれたアイリス・ヨハンセンのすきとおるような清らかさから時折においたつ官能的な香りに、おじさんはすっかり降参してしまうのだった。
映画館を出てから、じわり・・・と心になにかが染みる、好みの一本です。

大賞

21グラム

ストーリーが短い単位で前にいったり後ろにいったりが繰り返されるので、観客は自分でシーンを組み立てながら観なければならない映画であるということだけは、予備知識として持っていたほうが良い。そういうことをわずらわしいと思う人も多いだろうから、好き嫌いがはっきり分かれる映画だろうと思う。多分アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督は、その作業を観客に強いることでより深くこの映画の中に入り込ませ、運命に翻弄される人間の哀しみを感じさせようとしたのだ。
ショーン・ペン、ベニチオ・デル・トロ、シャルロット・ゲーンズブールの芸達者揃いの中でも、ナオミ・ワッツの好演がひときわ光る。この美しい女優さんは、人間を演じるために自分を極端に醜く見せることのできる若いがすごい人である。
人間は誰でも命が消える時、ほんとうに21グラム軽くなるのだろうか。

銅賞

デイ
アフター
トゥモロー

どうせ「これみよがしCG」だけの底浅パニック映画だろう、と思って観にいかない人がいるかもしれないな。「あなたはその時どこにいますか?」の予告編もポスターもちょっとそんなにおいがするし…。
だが、実際に観てみるとこれがなかなかの良質エンタテインメント。確かに「これでもかCG」攻撃ではあるのだがそれがそれほど鼻につかず、最後まで映画の中に素直に入り込んで楽しめるのは、監督ローランド・エミリッヒの力だと思う。地球温暖化による急速な環境破壊と大災害を、視覚的な迫力とともに数多くの小さなエピソードを丹念に重ねていくことによって、観るものを納得させていく手腕はただ者ではない。

金賞

トロイ

だまされた。予告編に完全にだまされてしまった。こんなにだまされたのはM・ナイト・シャマラン監督の「サイン」以来ひさし振りだ。一艘の軍船からズームアウトしていくと何千艘もの大船団が海を覆い尽くさんばかりにあらわれる大迫力予告編で、ホメロスの大叙事詩の映画化なのだからきっとすごいはずだ、と思いこんだ私がバカでした。無敵の戦士アキレスを演じるブラッド・ピット中心のギリシャ風チャンバラ活劇だとはじめからわかっていれば、もっと楽しめたのに。
「ロード・オブ・ザ・リング」で弓の達人レゴラスだったオーランド・ブルームが、この映画ではトホホ王子のパリス役なのだが、アキレスに矢を射掛けるシーンは「ロード・オブ…」のシーンとぴったり重なるものだから笑ってしまうよ

大スペクタクル映画には常連のピーター・オトゥールの熱演も完全にういていました。

賞外

パッション

これまでキリストの受難は音楽や美術の世界で無数に表現されてきた。監督、メル・ギブソンは、それを映画であらわそうとしたのだと思う。受難曲や受難の絵がそうであるように、メルはこの作品を通してなんらかのメッセージを私達に伝えようとしたのではない。聖書の記述を歴史の記録ととらえ、イエス・キリストの最後の12時間をたんたんと、ひとつのドキュメンタリーとしてわれわれに見せたかったのだ。ジョン・デブニーの音楽は固定化されたいわゆる教会音楽とはかけ離れたものだし、登場人物がその当時使われていたとされるアラム語とラテン語を話す(英語字幕の上に日本語字幕がでる)のもそれゆえである。目を覆いたくなるイエスへの残忍な仕打ち、いやが応にも感じさせられる痛みの感覚、そしてなんという人間の愚かさ。すべて観客が受け止め、いま考えなければならないことが山ほどあることをいまさらに気づかされる。
この映画を見る私達の責任は重い。

金賞

コールド
マウンテン

レニー・ゼルウィガーがアカデミー賞の助演女優賞をとった映画だが、たくましく生きぬく南部の女のイメージは彼女には合わないと思う。合っていないところでの熱演が評価されたのだと思うが、それにしてもちょっと無理があるのでは。主演のニコル・キッドマンのかわいこブリッコの方がぴったり。色白、可愛い、可愛いではじまったニコルが、しだいに頬のあたりが日焼けしてたくましくなってゆき、ラストのあたりで黒いロングコートに身を包みショットガンをかまえるシーンはゾクゾクしましたぜ。
監督は「イングリッシュ・ペイシェント」のアンソニー・ミンゲラ、大河ドラマが好きだねぇ。
まなざし男、ジュード・ロウはどういうわけか存在感希薄。

銅賞

恋愛適齢期

主演はご存知、怪優ジャック・ニコルソン。あの体型で、あのいやらしい目つきで、若い女の子を次々とものにする老プレイボーイという設定はあまりに無理ではないか、と思って実際映画を見てみると、これが強引にも納得させられてしまうのだなぁ。むしろ、年をとってもスッキリ体型、シルバーグレイのイケ面中年が演じるよりも何倍もリアリティがあると思ったね。共演のダイアン・キートン、こちらも年をとりました。とりましたが、キュートな感じは若い頃そのまま。キアヌ・リーブスとデートするためにダークグレイのワンピースを来てあらわれた時の美しさには息をのんだ。映画自体の面白みという点ではいまひとつだと思うが、この映画から汲み取れる教訓はなにか?とか考えずにごくお気楽に見るべきです。
チョイ役だが、フランシス・マクドーマンドがいい味。

銅賞

ペイ
チェック

B級です。B級だが、そう思ってあまり期待していかなかった分ずいぶん楽しめた。まず、主人公が「事件巻き込まれ型」であること、さらに「ジグソーパズル式謎ピタピタはまり型」の映画であるというのは、ふたつとも好みのパターンなんだなぁ。ジョン・ウー監督の切れ味鋭い演出はさすが、得意のカンフー・アクションも楽しめるが、ビジネスマン(主人公は一匹狼のシステム・プログラマー)は普通カンフー修行やらんだろう。近未来の話で武器はいっぱいあるのに、結局素手で勝負になるのは納得いかん。主演のベン・アフレック、馬面はしょうがないとしても、あのどんより眼はなんとかならんか。薬をうたれて意識もうろうの時も、ふつうにハッキリ意識の時も眼がおんなじ、と思うのは私だけでしょうか。

銅賞

ミスティック
リバー

ショーン・ペン、ティム・ロビンス、ケビン・ベーコンの三役揃い踏みときたら見ないわけにはいかん。熱演だった。アカデミーの主演男優(S.ペン)助演男優(T.ロビンス)になったのも、うなずかないわけにはいかない。しかし、暗い。全編にわたって沈うつな空気がただよい、よどみ、結末にむかってどんどんそれが濃くなっていく。あまりに苦い後味は好きになれません。92年の西部劇「許されざる者」でも感じたことだが、監督としてのクリント・イーストウッドはあまり上手だとは思わない。マカロニ・ウエスタンの「荒野の用心棒」や「夕陽のガンマン」で賞金稼ぎの流れ者を演じていた時のイーストウッドはかっこよかったのに。
まちがっても、気分が落ち込んでいる時にこの映画を見ないように!

賞外

ロード オブ
ザ リング

第三部
「王の帰還」

これはおもしろかった。いろいろいう人もいるけど、おもしろいものはおもしろい。原作「指輪物語」の、筋そのものはとてもシンプルなのに、付随する尾ひれの膨大な数と種類によってその世界がつくりあげられていく様がみごとに映像化されていたと思う。ファンタジー映画によくある、とんでもない反則技が少ないのがいいよなぁ、ま、ちょっとした反則はあるにはあるけど。第二部はちょっと中だるみの感があるが、この第三部完結編の見事な出来は第76回アカデミー賞作品賞・監督賞をはじめ、数々の部門賞の栄誉に輝いたのも当然といえる。映像化不可能といわれた原作を映画にするぞ、と決心した監督、ピーター・ジャクソンは偉い!(アカデミー授賞式ではそのへんの酔っ払いのようではあったが・・・)
主人公ホビット、フロドを演じたイライジャ・ウッドの深い憂いをたたえた青い目が心に残る。

金賞

ラスト
サムライ

ハリウッドが日本を描いた映画のなかでは、秀逸。荒唐無稽あり得ないストーリーだが、細部が丹念に描きこまれているので、そういう映画なんだと思ってみれば違和感によるストレスは少ない。
アメリカで映画賞の助演男優賞にノミネートされた渡辺謙は熱演で、トム・クルーズの方が助演?と思ってしまうよ。彼のしゃべる英語はとっても流暢で、発音も話し方もすごくうまい。幕末から維新にかけての混乱の時代に、どこで習ったんだおまえは!通訳役のティモシー・スポールの日本語は滅茶苦茶ひどいのに。
印象に残ったのは、大部屋俳優(斬られ役)として知る人ぞ知る福本清三。主人公の見張りとしてじっと無言でかたわらにたたずんでいる姿の存在感はすごい!

銀賞
タイトル横のR2D2のイラストはAtnet Japan!様よりいただきました。

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