1. Marathonの戦いの日を推定できる史料中の記述 
        (1) Persiansは、the sixth day of the month of BoedromionにGreeksに敗れた。[Plut.Cami.19] 
        (2) Persiansは満月を待っていた。[Suda.pi.214] 
        (3) 伝令が2日目にSpartaに着いたのは、月の9日であった。[Herod.6.106] 
        (4) Persiansの騎兵が撤退したのを見たMiltiadesが戦端を開いた。[Suda.chi.444] 
        (5) Spartansは、満月の後、Athensに到着。Spartaを出発して3日目。[Herod.6.120] 
      2. Marathonの戦いの日 
        NASAなどのWebサイトに掲載されている歴史的日食の一覧によれば、BC480年10月2日に日食があったことが判明していることから、その日は新月であったことが分かる。[https://eclipse.gsfc.nasa.gov/SEhistory/SEhistory.html] 
        この日から遡って、現在の暦の9月とされるBoedromion月の満月を月の満ち欠けの周期を、29.53日として計算すると、つぎのようになる。 
      BC480.10.2(新月)から15日目は、BC480.10.17(満月) 
        閏年(BC480, 484, 488) BC480.10.17 - BC490.9.17 (日数 365 * 10 + 3 + 30 = 3683) 
        3683 / 29.53 = 124.72062 ----- 29.53 * 125 =  3691.25 = 3691= BC490.9.9(満月) 
      Atheniansの伝令がSpartaからAthensに帰着したのは、月齢11の日であった。 
        Persiansは満月を待っていたので、戦いは月齢15の日より前であった。 
        したがって、戦いは月齢12から14の間の日と推定される。 
        しかし、Atheniansは戦端を開く機会を狙っていたことから、戦いは満月の前の日と推定される。 
        以上のことから、Marathonの戦いの日は、BC490年9月8日と推定される。 
       
おわり  
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