電脳写真散歩タイトル
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大釈迦の沼の菜の花

数年前に有名な横浜町の菜の花を見たことがあります。陸奥湾を見渡す小高い丘の斜面一面の黄一色は、感動的に美しいものでした。現在ではこの季節にはたくさんの人が横浜町を訪れ、青森県の名所のひとつとなっているわけですが、こんなに有名になる前、口伝えに菜の花の風景が語られていた頃に見たら、もしかしたらもっと深く心に刻まれたかもしれないと思ったりもします。(ひねくれた考え方かもしれませんが…)


青森市から弘前方面に向かって、大釈迦の坂を降り自動車道の取り付け道路の高架橋をくぐってすぐ、左側にこの沼は見えてきます。たぶん農業用水池だと思いますが、ちょうど今水が満々としています。なんの飾り気もないこの沼のほとりにひとかたまりの菜の花がそよ風に揺れていました。誰かがわざわざそこに植えたとは思えません。自然の不思議なしくみの中で、この菜の花たちはこの場所を自ら選び根付いたのでしょう。そして今季節を悟り、ひっそりとしかし鮮やかに咲いているのだ、と思うのです。

 

 

 

 

2004年5月18日撮影
         

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