2010年釣行日記 2
7月4日 油川沖 5:00〜12:00
船小屋に着くとヤマセが吹いていた。船頭も中止にしようかと言ってきたが、とりあえず出てみることにした。この時期は中層狙いが定石だが、中層攻略の秘策を自分ながらあれこれ試すつもりで臨んだ。他の仲間はいつものように底狙いしか術がない。それにしても波と風が容赦なく襲い、これまでで一番の高波の中での釣りとなったが、押し寄せる波の方向と潮の流れがクロスしていることをキャスティングで気づく。足元しか探れず万事休す・・・仕方なく底へ落とすとカレイらしいアタリはあるが、単発で続かない。これまでになく場所を点々とするが、状況は変わらず、誰も鯛の姿を見ることはなかった。
7月10日 深浦 16:00〜20:15
今期初のシーバス狙いで、いつもの深浦へ行く。6月に野内川河口でシーバスが釣れていると耳にしていたが、野内を訪れた知人が早朝にシーバスを手に記念写真を撮っているオヤジを目撃したとのことで、本当の話なんだと納得した。でも釣れた場所は、河口ではなく・・・。でも私は行く気にならない。一人静かにゲームをしたいからである・・・当日は午前中に激しく雨が降り、海の濁りを心配したが、現場に着くころには陽が射していた。波はほど良く、風は少し強いが邪魔をしたのはホンダワラ(縄藻)であった。ベイトも確認できないが、ミノーは使えないので、ワームで探ってみる。以外にフグにやられることもなく、キャストを繰り返していると、沖からどんどんゴミと汚れた水が押し寄せてきて、見る見るうちに濁ってきた。場所を変えてみたが結局、夕マヅメには何も起こらず、夏の風物のホタルを見かけただけだった。
7月17日 深浦 16:30〜20:50
連休は夕マヅメ狙いで釣行すると決めていたので、いつもの深浦へ直行する。先週と違い、ベイトが広範囲で騒いでいるが、晴天で日差しが暑いのがマイナス要因。ここでシーバスと出会ったのは、いつも夕マヅメは雨降りが条件となっていた。ダメだろうなと思いつつもキャストを繰り返し、時々フグのバイトをとらえていた。立ち位置を変え、あゆカラーのルアーに変えた一投目で、ルアーが目の前に見えた時にコツンとアタックしたシーバスの魚体が水中に見えた。見た目に35cm位であろうか・・ルアーに面食らったように、ゆったりと横たわっているように見えた。そのアタックしてきた所は、昨年シーバスを釣った沈み岩であった。こんなチビサイズだから晴天でも反応してきたのだろうか?その後は暗くなるにつれ、ベイトの反応もなくなり見切りをつけた。
7月18日 深浦 17:00〜20:10
現場に着くとポイント近くで、素潜りをしている関取りのような男がいた。その様子を見ていると結構沖でも立っていたので、予想以上に遠浅だとわかる。どうしてこんな時間にと思ったが、さほど落胆することもなかった。勿論ポイントは釣りにならないだろうが、今日は始めからいつものポイントの様子を見て、次のポイントへ移動するつもりだったため、移動時間を何時にするか考えていた。浜に上がってきたその男と少し話す。藻ヅクを獲っていたらしいが、ボラの大群と黒鯛を見たとのこと。ポイントは素潜りのせいか、なぜか濁っていたので、早々に次のポイントへ移動する。深浦と言ってもいつも行くポイントは3ヶ所あり、共通しているのは、小河川の流れ込みがあるということ。しかしその河口で釣れるのではなく、その回りが重要だということ。満潮に合わせて来たものの、べた凪に近く、無風、晴天、澄み潮、潮位差も少ない小潮の上げ潮とくれば期待は薄のはず。まだ明るいが、黄色のチャート色を選び日没に備える。徐々に流れ込みに向って移動しながら扇上にキャストを繰り返していた。沖へ一直線にキャストし、巻き始めてすぐにゴン!と強いアタリがあり、反射的にアワセると竿先が引き込まれ、竿が弧を描き、ドラグが一瞬鳴る。海面で悶える魚体を見て、シーバスとわかり、竿先を地面近くに下げてファイトが始まる。ドラグは弱めにしていたので、調整しながらやりとりをしているうちに魚の位置がわからなくなる。かと言って竿を立てればエラ洗いの洗礼を受けるので、そのまま砂浜を後退しながら、寄せてくる。手応えからしても良型だとわかるが、60越えではないということもわかる。モアザンとアンタレスのベイトタックルのバランスは良好で何の問題もなく、寄せ波で浜へ上げると、55cmのシーバスであった。(18時40分)今日の教訓は、色々なデータをもとに先入観だけでは答えは出ないということ。悪条件と思っても実際に竿を出してみないとわからない、嬉しい誤算もあるということ。だから釣りはおもしろいと改めて歓心を得た。シーバスに関しては例年通りの釣期だとわかったが、次のめぐり会いはいつ?
7月24・25日 深浦 17:00〜20:30 2:00〜4:50
風向きが気になったが、夕マヅメと干潮のタイミングで出かけた。ポイントA,Bは予報通りの強風と荒波で、海は濁り過ぎてとても釣りにならない状況であった。前回シーバスを釣ったCポイントは、若干風をかわせて濁りも少ないのでそっちへ移動する。風を少しでもかわすため、背中から風を受ける位置でキャストを繰り返して、投げたルアーの方向を見ていた時、突然水面を割ってボイルする小シーバスの魚体を目撃する。ルアーにアタックしてきたのだろうか?回収したルアーにはゴミが引っかかっていたので、ミスバイトだったのか? 波は強いがかなり岸際にいた。 シーバスがいるのがわかったので、そこから火が付いたのだが、手を変え品を変えて誘うも一向にルアーに反応してこない。それをあざ笑うかのように、さらに2回ボイルを見せ、ここに居るよと言わんばかりだったが、なす術なし。捕食していたベイトは、めだか位のサイズで捕食モードに入っている時はマッチザベイトでなければ反応しないのか・・・惨敗であった。その後も暗闇になるまで、広範囲に探ったが何もなし。徐々に波・風は弱まっていた。いつもならこれで帰宅するのだが、明日は満月なので翌朝の朝マヅメを攻める・・・・・車中で仮眠のはずが一睡もできず、予定通り2時からスタートする。さっきまで輝いていた満月は黒い雲に隠れ、その後は顔を出すことはなかった。以前にも言ったように、月明かりは大好きで、暗闇の中では心強い味方になってくれる。私には月明かりは釣りにプラスの要因となったケースが度々あったので、大歓迎である。最も暗闇のBポイントから釣り始める。海はベタ凪、風も止んだが、濁りは一晩でとれるはずがないのはわかっていたので、所々キャストをしながらCポイントへ移動して行く。夕方と同じ位置に立ち、2投目でココンと小さなアタリがあり、「来た!」と独り言を言いながらアワセを入れる。すぐにエラ洗いを受け、闇夜の静寂が破られてシーバスが水面上で暴れる。手応えからしても小物であることはわかったが、ドラグを調整しながら寄せてくる。やり取りが物足りなかったのか、またドラグを調整して遊んでいた。浜に上げると49cmの小シーバスであった。夕方見た奴だろうか?だとしたら夕方と今とでは何が違ったのだろうか?・・・わからない。一つわかったことは、この場所は他の場所と較べて、今はベイトが溜まり易いということ。だから2週連続で、シーバスに出会えたのだと思う。変化の見つけにくい砂浜を攻略する際は、ヒラメ釣りにも共通することだが、地形が変化する所とその周辺や波が緩くなる所を狙うことが重要で、Cポイントは周りの地形に比べ、広いワンド状になっていて、さらにヤマセ以外に波が直接当たらない場所もあり、そんな所はベイトも居易いし、シーバスも寄ってくると思う。余談だが、前回シーバスを釣った時、リアフックの1本が曲げられていたので、特に針先には注意を払っている。悔しい思いをしないためにも、ラインと針先のチェックは小まめにしたほうがいいですよ。誰が何と言おうと大潮は釣れないなどと思わない。
7月31日 深浦 16:00〜20:10
どうしたのか?3週連続のヒットとなる。しかも今日は、2尾のシーバスと対面できた。こんなに簡単に釣れていいの?と思うくらい、予想通りの展開となった今日の釣行は、まずAポイントへ向ったが、まとまった雨が降ったらしく川は濁り、流れは勢い良く海へと押し寄せて、河口の渡渉は危険で迂回したほどであった。海は波もなく、風もなく、曇空に時折小雨がポツポツとベイトも広範囲にいて釣れそうな雰囲気だった。濁りも入っていたので早い時間から探ってみたが、目の前で根魚がミスバイトしたのだけで、日没前にCポイントへ移動する。Cポイントも予想以上に濁りが入っていたが、前回のヒットポイントをスルーし、その続きから河口へ向って移動して探る。自分的には前回釣れたポイント以外の可能性を探ることと、マゴチやヒラメの可能性も視野に入れていた。ベイトは広範囲に居て良い感じなのだが、フグのバイトのみであった。スタート地点へ戻り、前回のヒットポイント方向に徐々に近づきキャストを繰り替えしていた時、岸から2〜3mのところで、水中波紋が水面に浮かんできたのを見逃さなかった。それは水面近くで魚が反転した時に起きるもので、波紋の大きさから小物でないこともわかった。その場所を意識しながらトレースしてくると、明確なアタリではないが、何かがルアーに触った気がしてアワセると竿がしなる。今回はドラグ調整をきちんとして臨んだが、突っ込みパワーでドラグが少し出ていく。岸まで寄せるといつものように沖へ突進して抵抗するものの、寄せ波で引き上げると55cmのシーバスは、リアフック1本でバラシ寸前であった。先日のシーバスも55cmだったので、少しでもサイズアップをと何回か計測してみたが、やはり55cmに変わりはなかった。コンディションの良いシーバスを優しくリリースする。・・・さて、最近の課題であるもう1尾を狙べく、いよいよトッププラグに切り替える。ここで誘い方をどうするか考えながらキャストし、以前の記憶を頼りに出した答えはゆっくり目の小さいジャークであった。
水面をジュボ!・・・・ジュボ!・・・・とこんな感じで引いてくると一投目で答えが出る。シーバスが水面を割って踊り出て、ルアーをキャッチした時にラインにテンションがかかり、竿を煽る。まるで絵に書いたような・・とはこんな事を言うんだろうなと思いながら簡単に浜に上げると元気の良い小振りな46cmであった。数釣ることでいろんな状況が見えてきたが、Cポイントは今年滅多にないアタリ年だと言える。
8月7日・11日 深浦 18:00〜21:30
7月好調だったポイントも8月に入り、いつものシーバスゲームに戻りつつある。夕マヅメが好きなので、干潮のタイミングでも出かけているが、反応はない。昨日は台風接近の前日で、雷注意報が気になったが、現場は無風・凪でベイトの有無のチェックを含め、バズベイトで表層を隈なく探ると広範囲で確認できた。そんな中でボイルがあり、魚体を目視できたが直後にボラが飛び跳ねたため、シーバスだったのか、ボラなのかわからず。雰囲気だけで終わる。